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What is Swing Jazz

 Swing Jazz(スウィングジャズ)とは主に1930年代をピークにアメリカを中心として大流行したジャズのスタイルの一種です。まさに“スウィングする”跳ねるようなリズムが特徴で、聴いていると段々と体がリズムを取ってしまう独特の魅力があります。

 そんなジャズが誕生した背景には二つの要素があったと言われています。一つは奴隷としてアメリカに連れて来られたアフリカ系アメリカ人の文化である打楽器や手拍子によるビート。そしてもう一つはヨーロッパ由来のクラシック音楽によるハーモニー。この2つの要素がミンストレルショウと言う大衆芸能の場でミックスされた事でジャズの雛形が誕生したと言われています。

 当時のスウィングジャズの重要な役割はリスナーを踊らせる事でした。日々の辛い生活や仕事を終えてダンスホールに遊びに来る人達を心の底から踊らせる、そんなエネルギーと魅力に溢れるのがスウィングジャズでした。しかし、その根底にあるのは常にアフロアメリカンの文化であり、時にそのご機嫌なビートの裏には人生の悲哀が歌われているのです。まさにスウィングジャズとダンスは切っても切れない関係にあると言えるでしょう。

 ニューオーリーンズを主な発祥の地としてジャズは熟成し、シカゴ、ニューヨークへと広がっていきました。それまでアフリカンアメリカン独特の文化だったジャズですが白人であるベニーグッドマンの登場によりアメリカの大衆音楽となったのが1935年のことでした。その当時登場したばかりのラジオに乗せてベニーグッドマン楽団の快進撃は続き、シングシングシングを始めとする沢山の名曲が生み出されました。しかしダンスのための型にハマった演奏である“ダンサーのためのスウィングジャズ”を続けることに退屈したミュージシャン達が、ダンスイベントが終わった後に客の目を気にせず自由なセッションを始めました。これが後にビバップと呼ばれる、どちらかと言うと“ミュージシャンのためのジャズ”の始まりであったとも言われてます。この変化やその他の様々な要素が影響したことでジャズは、“聴衆がダンサーとして共生するジャズ”から“ミュージシャン同士のハイレベルな会話を聴衆が座って聴く鑑賞用のジャズ”へと変化していくこととなったとも言われています。

 様々な変化を遂げたジャズですが、現代でもこのスウィングジャズを現代で体現しようとする偉大なミュージシャンも沢山います。その代表とも言えるジョナサン・スタウト・オーケストラが約100年前のバンドであるチック・ウェッブ・オーケストラ(スウィングの真の王様)の楽曲達を現代に蘇らせた事は大きな衝撃をもたらしました。

 歴史的にジャズは踊りを踊るために発展してきた側面もあります。もしも1930年代のジャズを聴いてみて「なんだか古臭いなあ」と思ってもちょっと我慢して聴いてみてください。しばらくすると自分の体が勝手にリズムを取っているのを発見するはずです。もしそうなっているのなら、それが“スウィングする”という体の正常な反応です。是非とも今すぐに音量を上げて、気の向くままに踊りまくってみてはいかがでしょう。そうすれば貴方も今日から“スウィングダンサー”です。

文責 ミヤジマタイガ(Taiga & Asuka)

 

文責 ミヤジマタイガ(Taiga & Asuka)

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